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自己肯定感抱くには成功体験を重ねること 大人でも間に合う

 身の回りにいる「困ったちゃん」についての相談に、『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)などのテレビ番組でお馴染の東京未来大学・こども心理学部長である出口保行さんがズバリこたえる。今回は、ネガティブ思考で自己肯定感が低い娘への接し方についてのお悩みです。

【悩み】
 小学5年生の娘は、テストのたびに張り切って勉強していますが、結果はあまりよくなく、たびたび落ち込んでいます。最近では「また、悪い点をとるのでは…」と、試験前からかなり不安そうです。娘にどんな声かけをしたらいいでしょうか。 (富山・悦子・41才)

【回答】
 お子さんがテスト前から「悪い点数をとるのではないか」と、不安になる様子が心配だという悦子さん。おそらく、お子さんはテスト以外でも、何かにつけて「また、失敗するかも」と、心配したり、「無理に決まっている」といった、ネガティブ思考になっているのではないでしょうか。

 では、そうなる前の様子を思い出してください。例えば、テストの点数は「100点をとるんだ」などと、大きな目標をかかげていたはずです。ところが現実は、目標から大きくかけ離れた結果ばかり。親としては、「なんでこんなに点数が悪いの!?」と叱りたくなりますが、それは逆効果。

 子供は目標に到達できないから自信を失い、ネガティブ思考になっていくわけですから、それに拍車をかけては、元も子もありません。ネガティブ思考は、成功体験が少ない人に多いと考えられています。“スモールステップ学習”の経験が少ない。つまり、小さなことをコツコツ積み重ねて成功するような体験をあまりしてこなかったと考えられます。

 夢や憧れが人一倍強く、しかもそれがいつも大きすぎて、到達できない。その挫折を繰り返しているうちに、「夢は叶わないもの」と、なんの努力もしないで、最初からあきらめてしまう。

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