• TOP
  • 国内
  • 7戸に1戸が空き家 空き家率が30%超えると町として成立せず

国内

2015.11.17 11:00  女性セブン

7戸に1戸が空き家 空き家率が30%超えると町として成立せず

「そもそも家を放置する持ち主には、“空き家を維持・管理しなくてはならない”という意識が低い。たとえ意識があっても、空き家から離れた場所に住んでいることが多く、こまめな維持管理が不可能であり、誰に頼めばいいのかもわからない。維持管理する費用がないことも空き家の放置につながります」

 税制の問題も大きい。どれほどボロボロでも建物が建っていれば、固定資産税の課税額が更地の6分の1(200平方メートル超の土地は3分の1)になるという税制上の特例措置がある。誰も住んでいなくても、空き家のままにしておけば税金が安くなるため、手付かずで放置しておくのだ。

 増大する一方の空き家リスクに、行政もついに重い腰を上げた。今年5月に施行された『空家等対策の推進に関する特別措置法』により、各市町村は倒壊の恐れや衛生上の問題などがある空き家を「特定空家」に指定し、立ち入り調査や持ち主への助言、勧告、命令などができるようになった。

 また、空き家の所有者がわからない場合は、自治体が固定資産税などの個人情報を閲覧し、所有者を確認できるようになった。さらに、指導や勧告を無視していると、税制の特例措置を解除することにした。これにより、放置している空き家の固定資産税が一気に6倍になる可能性がある。

 いずれも、持ち主に空き家の「適正な維持管理」を促すことが法の目的だ。しかし一方、ここまでしても従わない持ち主には、強制処分が下されることになる。

「勧告や命令に従わないでいると、最終的に『行政代執行』という形で法的に行政が空き家を強制的に解体できるようになりました。初めてこの法律を適用した横須賀市のケースでは、固定資産税の情報等で空き家の所有者が特定できず、150万円の費用を市が負担しましたが、所有者が判明した場合は解体費用を所有者から徴収できることになっています」(山本さん)

 つまり、持ち主が空き家を放置し続けていると、税金が最大6倍にハネ上がり、家を解体された上、その費用も払わなければならないのだ。厳しい処置が取られることとなった空き家問題だが、多くの人が無関係ではいられないと大久保さんが指摘する。

「現在、50代以降の日本人の持ち家率は8割を超えます。これは50~60代の子供世代も、70才を超えるその親世代もともにマイホームを持っているということ。

 すると、親が亡くなっても子供が親の家に住まず、必然的に空き家が生じてしまう。これが日本の現実です。“親の家をどうする?”は誰もが避けては通れない問題なのです」

※女性セブン2015年11月26日号

関連記事

トピックス