その結果に、防府市の市民は困惑しきり。大河の舞台にならないのにドラマ館があるなんて前代未聞だと批判の声が上がった。
「最後まで登場しないことがわかり、市民からは『税金の無駄遣いじゃないか』との声も上がり、市長も『約束が違うんじゃないか』とNHKに抗議したそうです。おかげで市民の“大河熱”もさっぱり盛り上がらず、ドラマ館はいつも閑散としていて、年間30万人の入場予定が11月末にようやく5万人を達成した程度ですから」(防府市役所関係者)
防府市はドラマ館運営のため、NHKに企画料などを支払っている。そこで、市長の抗議もあって急きょ決定したのが、あるイベントだった。
「12月13日の最終回放送日、防府市公会堂に井上真央さんを呼んで、防府市民と一緒にドラマを鑑賞する会が催されることになりました。事実上の“お詫びイベント”です。市長は『大沢たかおさんも呼んでほしい』とNHKに伝えたが、映画の海外ロケ中ということでNG。大河の責任者であるチーフ・プロデューサーも出席しない。結局、責任を取っていらっしゃるのは、井上真央さんだけ。後始末を丸投げされてかわいそうですよ」(前出・市役所関係者)
防府市産業振興部はこう説明する。
「防府市がドラマの舞台になることを期待していたので、正直、残念です。イベントは市の企画ではないので、詳細はNHKに聞いてください」
NHKはこう回答した。
「制作過程についてはお答えしていません」
井上はただ1人責任を取って防府市民とともに最終回を見る。
※女性セブン2015年12月24日号