芸能

草刈正雄 亡き長男の月命日にはHPに遺した絵画を公開

亡き息子と訪れていたスナックにも顔を出すように

 息子との語らい――それは俳優・草刈正雄(63才)にとって、特別な感慨を抱くものに違いない。現在NHK大河ドラマ『真田丸』で主人公・信繁の父である真田昌幸を演じ、その名演技が評判となっている。

 草刈の長男・雄士さん(享年23)は昨年2月14日夜、都内のマンションから転落して亡くなった。遺体の手には窓の脇にあるベランダの手すりの一部が握られており、7階にある草刈の個人事務所に滞在中、誤って窓辺から転落したとみられる。

「転落現場には血の跡が残っていました。2時間後に事故現場に駆けつけた草刈さんは、地面に突っ伏しながら“なんで死んだんだぁ!”と大声で泣き叫んでいたそうです」(スポーツ紙記者)

 密葬では、真っ赤なジャンパー姿で笑顔を見せる雄士さんの遺影の前で草刈と元モデルの夫人、長女でダンサーの紅蘭(28才)、次女で女優の草刈麻有(22才)が頭を垂れた。雄士さんは2008年にダウンタウン・浜田雅功の長男であるハマ・オカモトらとバンド「ズットズレテルズ」を結成してボーカルを担当した。バンド解散後は絵画などの制作活動を行っていた。

 息子とよく訪れたというカラオケスナックは草刈家の近所にある。草刈は月に何度も訪れる常連客で、雄士さんも幼い頃から父親に連れられ、大きくなってからは家族や友人らと通っていた。

 そんな草刈が再び店に姿を見せた。昨年、『真田丸』の撮影が始まってからだった。

「昨年12月頃でしょうか、草刈さんが“これから大河やりますんで、よろしくお願いします!”と大河のスタッフをずらっと連れてきました。草刈さんはカラオケも久しぶりに歌い、自分の歌である『センチメンタル・シティー』や『アローン・アゲイン』を熱唱しました。

 それからまた店に顔を出すようになった。草刈さんの十八番のカラオケ曲のなかに、雄士くんの出演した映像の入った曲があるんです。亡くなってから、まだこの曲を歌う草刈さんの姿は見ていません。けれど、このお店には音楽を愛していた雄士くんとの思い出があふれているんです」(常連客)

 自らの集大成とする役を得て、悲しみから立ち上がろうとする草刈。家族もまた、ひとつの区切りを迎えた。

「長女の紅蘭ちゃんはショックが大きく体調を崩すほどでした。彼女は傷心を癒すため、雄士くんが大好きだったニューヨークに行き、右足に雄士くんの顔と“大好きな弟、永遠に”という意味の文字の入れ墨を彫った。正雄さんは当初、“入れ墨は仕事の幅を狭める”と怒りましたが、最終的には姉の愛情表現を許しました」(前出・知人)

 草刈の個人事務所は雄士さんのホームページを立ち上げ、毎月14日の月命日に彼の遺した絵画をアップしている。四十九日には、雄士さんが組んでいたヒップホップグループ「KANDYTOWN」が亡き友に捧げる楽曲を発表した。

 その冒頭、メンバーが黙祷を捧げるなか、草刈のナレーションが流れる。

〈おれの愛する雄士。こんなことを言うのも変だよな。でも、パパが結構好きな4つの言葉があってさ。『ごめんな』というのと、『許してくれ』、『愛しているよ』、『ありがとう』〉

※女性セブン2016年3月17日号

関連記事

トピックス

ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン