◆情報交換のためのママ友
近年ママ友といえば、いじめやマウンティングなど面倒くさいイメージがつきまとう。なのに、どうしてママたちはわざわざ「ママ友活」をするのか。
3才になる息子がいるA美さん(都内在住・36才)の話。
「産後すぐに息子とふたりきり。夫は“ゆっくり休めていいな”なんてのんきなことを言っていました。子供と24時間一緒にいながら、わからないことがあれば育児本やネットを見ますが、情報が微妙に違う。
何を信じればいいのかわからなくて、つらすぎて気が変になりそうになった。でも同級生とかは頻繁に会えるわけじゃないし、仲がいい子に子供がいないこともある。悩みを話せるママ友がほしかったんです」
ママたちは日々不安と闘っている。
「夜泣きがひどいけど病気?」
「いつまでたってもおっぱいを飲まないのはどうして?」
これってどのうちの子供もみんな同じなの? もしかしたらうちの子だけおかしいのかもしれない…。そんな苦しい思いを抱えたときに頼れるのがママ友だという。
「幼稚園や保育園に通う前にできるママ友とは、交流会や地域の支援センターとか公園で会う人。そんな人とはプライベートなことまで話しません。お互いの子供の話をするだけであっという間に時間が過ぎる。重要な情報交換の場です」(A美さん)
そこで交わされるのは、家庭の収入でも、夫の仕事でもなく、子供の話だけ。そう、ママ友ネットワークの重要な役割の1つが、情報交換だ。
海外移住経験もある、All About「子育てガイド」でジャーナリストの河崎環さんが語る。
「ここ最近、ママ友関係には変化が見られます。かつてはかなりウエットなつきあいでトラブルも多かったけれど、ここ2年くらいで、ある意味ドライな形になりました。
働くママや、社会経験豊かな高齢ママが増えたことも一因だと思います。妊活、妊娠、保活、社会復帰、と女性としての人生プランをしっかり立てるママが増えて、そのために必要な保育園や病院などの情報を求めているのです」
※女性セブン2016年3月17日号