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2016.03.15 15:59  週刊ポスト

昭和の大物監督 脱ぐこと拒否した女優を一喝「田舎に帰れ」

 かつてスクリーンの中で鮮やかに輝いていたのは、人気の絶頂にある美人女優たちの濃厚なラブシーンだった。“お行儀のいい作品”が増えた今では信じられないほど過激な濡れ場が観る者を魅了していた。

 大阪・道頓堀にある小料理屋の2階。松坂慶子演じる女将が、美術学校に通う年下の青年(真田広之)にキスをねだる。

 その後、「ちょっと待って」と襖の陰に隠れた女将は着物の帯を解いて白い長襦袢姿に。青年はたまらず女将の白い肌を求めて手を伸ばし、露わになった柔らかそうな乳房を揉みしだき、淡いピンク色の綺麗な乳首にしゃぶりつく。

 はやる男を女将が巧みにリードして、上になり、下になりと様々な体位で折り重なる。スクリーンには松坂の美しい裸体が何度も映し出された──。

 これは1982年公開の『道頓堀川』のワンシーンだ。当時30歳の松坂が裸体を惜し気もなく披露した、日本映画の「濡れ場史」に残る名場面である。あの頃、映画には心を躍らせる「濡れ場」が溢れていたと映画評論家の秋本鉄次氏が振り返る。

「1970年代に日活ロマンポルノがヒットして以来、映画でもラブシーンを写実的に描くのが自然になりました。当時は深作欣二、五社英雄ら大物監督の全盛期で、現場で女優がヌードを拒否したら『田舎に帰れ』と追い出されたと聞きます。

 ところが1990年代に入るとテレビ局主導の製作委員会などが作る“お行儀の良い”映画が増えた。女性や未成年を意識するスポンサーの『裸は困る』との意見が優先されるようになり、スクリーンから濡れ場が激減しました。テレビドラマはいわずもがなです」

※週刊ポスト2016年3月25日・4月1日号

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