芸能

立川談春 大騒動となった弟子のドタキャン事件の顛末

立川談春の弟子がドタキャン大騒動

 修業とは矛盾に耐えることだ──落語家・立川談春(49)は、著書『赤めだか』で師匠・立川談志から入門前にそう教えられたことを綴っている。それから32年、いま彼の弟子もまた、この師匠の弟子であることに耐えていた。

 昨年、ドラマ『下町ロケット』(TBS系)で殿村部長を好演して以来、落語界だけでなく、お茶の間にもその人気が広がった立川談春。また、昨年末には『赤めだか』がドラマ化され、師匠である故・立川談志との想像を超える師弟関係にも注目が集まった。

 そんな談春だから、自らの弟子に対してもとにかく厳しい。ある落語関係者が声を潜める。

「談春さんは、一番弟子の女流噺家・立川こはる(33)の公演を巡って、興行主である席亭と揉めに揉めたそうです」

 事の発端は2月20日に遡る。この日、こはるは名古屋・大須演芸場で春風亭小朝の弟子の春風亭ぴっかり☆(34)と『こはる&ぴっかり☆二人会』を開催する予定だった。この公演の席亭は『寄席演芸工房 せいしょう亭』。「若手女流2トップ」と称される2人だけに、チケットはほぼ完売していた。せいしょう亭関係者が語る。

「前日になって急遽、こはるから『インフルエンザになった』と休演の申し入れがあったんです」

 席亭のせいしょう亭は東京から代役を呼び寄せたり、こはるファンには返金に応じるなど、対応に追われた。

 だが、公演当日の夜、思わぬ事実が明らかになる。同日に埼玉・戸田で行なわれた談春の独演会の前座として、インフルエンザだったはずのこはるが高座に上がっていたのだ。

「これを知ったせいしょう亭は、こはるに事情説明を求めました。彼女は『インフルエンザと思われる症状が出たので欠席の連絡をした。しかし翌日、再検査をしたら陰性だった。そこに師匠に独演会に呼ばれたので同行した』と釈明をした。

 もちろん、こんな説明では納得がいかないせいしょう亭は『もう二度とこはるは大須には出さない』と激怒していました」(同前)

 ファンからも不満の声が上がった。せいしょう亭のホームページには〈(こはるに)スジを通してもらうべき〉といった書き込みが殺到。さらに、その怒りの矛先は師匠の談春にも向けられた。〈談春さんが配慮に欠けてたと、私は思ってしまいました〉といった批判コメントまで出る始末。

 大騒動となったドタキャン事件。いったい何があったのか。そもそもこの種の「二人会」を師匠の許しなしで行なうことは落語の世界ではあり得ない。ましてや立川流では絶対にない。

 どう考えても、こはるが何らかの理由で師匠・談春をしくじって、「二人会」をドタキャンさせられたのは間違いない。談春も理由はどうあれ、ドタキャンした弟子を同日の別公演に連れていくこと自体誤解されても仕方ない。その上、高座に上げてしまったのはさらにまずかった。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン