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2016.06.01 15:59  週刊ポスト

巨匠・高橋伴明監督が語るピンク映画の青春時代

 滝田洋二郎、井筒和幸、和泉聖治……昭和のピンク映画は数々の名監督を輩出してきた。昭和47年にピンク映画を撮り始め、その本数は約60作にも。一般作に転じても野心的な映画を撮り続ける高橋伴明監督が当時を振り返る。

「低予算は当たり前で、現場で使えるのは350万円程。撮影が延びると費用もかさみますから、1本を5~6日で撮っていました。徹夜続きでしたね」

 厳しい条件をカバーするため、お互いにアイデアを出し合った。高橋監督は何人かの助監督に前もって「次はお前、その次はお前な」と指名することで準備期間にロスがないようにした。

「フィルムが足りなくなると仲間内で貸し借りをするんだけど、いざ撮ったら現像できない粗悪なフィルムだったこともありました(笑い)。幸い、カットしてもかまわない場面でしたけど」

 高橋監督にとって思い入れが強いのは、ピンク映画の十指に入る傑作『襲られた女』だ。

「この主演に使ったのが忍海よしこという新人で、自然体のウブな感じが受けた。どんな女優が観客を満足させるかは、作品との相性。青春映画のテイストが好まれたり、縛りが似合うというように。あの頃のピンク映画は活気があって、そこから多くの優秀なスタッフや俳優が育っていった。それが何よりの財産です」

※週刊ポスト2016年6月10日号

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