国際情報

「米国からすれば韓国より日本が可愛いのは当然」と専門家

韓国は「嫉妬文化」 Reuters/AFLO

 韓国マスコミは「オバマの広島訪問反対」で異様に熱を上げ、米国の日本配慮と日米緊密化に激しく嫉妬した。正直米国にとって韓国というのはどんな存在なのか──産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘氏が解説する。

 * * *
「日本にばかり気を遣わず韓国にも顔を向けてよ」と駄々をこねているのは親米を前提にした甘えでもあるが、韓国の“親米”はどこか怪しいところがある。
 
 日本も韓国も昨年は戦後(韓国では解放後)70年という記念すべき年だった。日韓双方とも“70周年”の歴史には米国が関係している。日本は原爆もそうだが米国との戦争終結(敗戦)から70年であり、韓国は米国の対日戦勝で解放・独立を勝ち得てから70年だった。そこで安倍首相は「安倍談話」を発表し朴槿恵大統領は「光復70周年記念演説」を行った。

 ところがこの二つを読み比べてみて大きな違いに気付かされる。安倍談話には米国との歴史をはじめ国際関係にかかわる言及が多く、米国を含め国際社会への感謝が語られているが、朴槿恵演説にはそれらがまったくないのだ(拙著『韓国はどこへ? その「国のかたち」の変質と行方』海竜社刊、参照)。

 韓国の70年は解放から建国、朝鮮戦争、安全保障、経済発展に至るまで、現在の姿は米国の支援、協力抜きには語れないはずだ。その米国に対する言及が一言もなかったのだ。国際関係にも触れていない。

 実に冷たい。当時、演説を聞いて「それはないだろう! 誰様のお陰だ?」と、人ごとながら義憤を感じたものだ。安倍談話とは対照的だった。安倍談話には「謝罪と反省」の有無をめぐって異様な関心を示した韓国政府も韓国マスコミも、自分たちの70年歴史総括はまったくいい加減だった。

 こんな米国に対する恩知らず、礼儀知らずの韓国が、不満と文句だけは執拗に言ってくるという図式である。

 韓国は米国にもこうなのだ。米国からすれば韓国より日本の方が可愛いし、信義があって礼儀正しいと思うのは当然だろう。

※SAPIO2016年7月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
日本テレビの杉野真実アナウンサー(本人のインスタグラムより)
【凄いリップサービス】森喜朗元総理が日テレ人気女子アナの結婚披露宴で大放言「ずいぶん政治家も紹介した」
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン