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AV女優集団訴訟 関係者に売春防止法が適用される可能性も

 6月11日、AV業界に激震が走った。湊莉久、あやみ旬果などの有名女優を多数抱える大手AVプロダクション「マークスジャパン」の元社長ら3人が、警視庁に労働者派遣法違反の容疑で逮捕されたのだ。

 事件の発端は、マークスジャパンに所属していたAという女優の訴えだった。2009年、Aは「グラビアモデル」として同社と契約したはずだった。ところが、連れて行かれたのはAVの撮影現場。撮影を拒否したが、「契約書には“成人向けの作品にも出演する”とあり、サインもしている」と強行された。

 Aは契約書をしっかりと見せてもらえなかったといい、契約解除を訴えたが、違約金の請求をちらつかされ、そのまま2014年の契約終了までAVに出演し続けたという。Aがこうした事情を人権を守るNPO法人『ヒューマンライツ・ナウ』に相談した上で、被害届を警察に出したことで今回の逮捕となったという。

 今年3月、件のNPOがAV出演強要の被害実態をまとめた報告書を公表。悪質なスカウト手口のなかには、Aが訴えているものと同様のものも含まれていた。また、6月2日には山本太郎参院議員の質問に答える形で、内閣府が「AV出演強要についての実態把握に努める」旨の答弁書を閣議決定。ついに国が動く事態となった。

「Aの告発は、こういった一連のAV出演強要関連の動きがあるなかでのタイミングだったため逮捕につながった」(全国紙記者)

 業界の戦慄は終わらない。一部夕刊紙によれば、件のNPOには70人以上の女性が相談に訪れており、その多くが警察に訴える構えを見せているというのだ。NPOは、「女性からの相談は受けているが、相談件数などの数字は明かせない」(代表の伊藤和子弁護士)というのみだったが、今後、捜査の網がAV業界全体に及ぶ可能性はある。某AVメーカー幹部が頭を抱えていう。

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