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2016.07.05 11:00  週刊ポスト

格安歯科医「インプラントを!」でも別の歯科医「抜歯不要」

インプラントにはトラブルも多い(イメージ)

 東京・山手線の駅から歩いて1分ほどの狭い雑居ビルに、その格安インプラント・クリニックはあった。梯子のように狭くて急角度の階段を上って2階に着くと、受付には地味な中年女性。

 問診票の記載を手早く済ませ、4階の検査室へと案内される。途中の3階奥では、ちょうどインプラント手術を行なっていた。特に隔てるものもなく、病院の手術室のような清潔区域ではない。あっけにとられて、しばらく見ていると、手術着の歯科医らしき女性と目が合った──。

 全国各地でチェーン展開する格安インプラント・クリニックが台頭している。ウェブサイトには、〈インプラント1本7万円~〉〈実績3000症例〉などのコピーが躍る。

 2か月ほど前、筆者はちょうどある歯科クリニックで“奥歯を抜歯したほうがいい”と診断されていた。それで格安インプラント・クリニックに自然な形で潜入したのだ。

 検査後、30代前半と思しき男性歯科医が、X線とCT画像をチームで検討したいので、翌週に再び来るように告げた。

 このクリニックでは検査とカウンセリングの費用はタダ。しかも家族や友人を紹介すると、1万円の商品券をもらえるキャンペーンを実施中だ。医療機関とは思えない商魂である。

 3日後──。

「この歯は、抜かなきゃいけないと思うんですねー」

 先週と同じ歯科医はX線画像を見ながら、奥歯2本を抜いて、インプラントを打つことを勧めてきた。

「うーん、隣の歯も厳しいんじゃないかなぁ。頑張って残してもあんま将来性がないかもしれない。それだったら、一度にやっちゃった方が楽だと思うな」

 歯科医が勧めるインプラントは、このクリニックで最も価格の高いタイプだ。

「インプラントの会社は300社あるんですけど、ココが一番いい。王様っていわれている。ただ、値段が高い。2本で80万弱くらい」

── 一番リーズナブルなタイプはどうですか?

「ワンピースのタイプね。15万円のは銀歯の値段なんで、白くしたいなら20万円です。一応これでもできると思います」

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