これも「爆買い」の動機となる事象の一つといえるのかもしれない。中国の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏が指摘する。
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コンドームの宣伝文句には薄さを強調したものが目立つ。ただしこれは破れないことが大前提である。もしこの信頼関係がなければ消費者が背負うリスクはあまりに大きく、安心して使用することはできない。だが、こんな生産者への信頼が崩れてしまう大問題を報じたのが中国・四川省のメディアである。その一つの『華西都市報』の記事の見出しはこうだ。
〈偽ブランドコンドームを買った女性が3カ月で2回妊娠〉(2016年6月23日)
被害に遭ったのは18歳の女性で名前は小雨さん。彼女が自らの妊娠を知ったのは今年3月、胃腸の調子が悪いと受信した病院で産婦人科にかかるように勧められたことがきっかけだった。
結果は妊娠。しかし、小雨さんには思い当たることがない。ボーイフレンドはいるものの性交渉には必ずコンドームを使用していたからだった。不思議に思いながらも彼女は仕方なく人工中絶を行ったのだった。
だが、意外なことはこれで終わらなかった。中絶手術から2カ月、再び彼女は妊娠したのだ。さすがに不思議に思った小雨はやっとこの時点でコンドームを疑う。だが、その疑惑の目は品質ではなく、彼女の両親に向けられた。小雨は、両親が孫の顔を見たさにこっそりコンドームに穴をあけたのではないかと疑ったのである。
早速彼女は両親を問いただしたが、両親は言下に否定。いよいよコンドームそのものを疑い始め、問題の発覚になったのである。
騒ぎを受けて現地のメディアが取材に乗り出す中、成都テレビの記者が問題のコンドームを突き止め、40元を支払ってコンドームを2ダース購入。水を入れて膨らませる実験を行ったところ、7つのコンドームは未使用の状態ですでに穴が見つかったという。しかも、ひどいものだと穴が5つも見つかったというから驚くしかない。