ドラフトでは広島を逆指名して入団しましたが、大学での実績もあったのでスカウトからは「フォームを修正しない」という条件を提示されました。プロでは1年目から結果が出た。初登板で勝利すると、オールスターにも出場。14勝を挙げ新人王も獲得しました。
デビューから数年間は通用しましたが、やがてタイミングを合わされるようになりました。プロの打者は凄いですよ(笑)。長く現役を続けられなかった理由はそこにあると思います。
UFO投法というネーミングは、当初は「未確認物体」みたいで、ちょっと嫌でしたが、今となってはよかったと思っています。引退後も広島の地元テレビ局のスポーツ番組で『UFO投法抽選会』と題して、あのフォームでハガキの抽選をするコーナーもいただきましたから(笑)。やはり普通じゃなかったんでしょうね。
私のフォームは別として、それぞれに投げやすい形があるので、コーチ時代(2003~2014年まで広島の投手コーチ)も選手にフォーム矯正はしませんでした。でも、特殊なフォームを教えるようなことはなかったですね。
カラオケで『UFO』ですか? 歌ったことはありません(笑)。
※週刊ポスト2016年9月16・23日号