フリマアプリの現状を見ると、「メルカリ」が圧倒的に多くのユーザーを掴んでいる。その背景には「デザイン」面の秘密もあるようだ。Webデザイナーが語る。
「メルカリが成功した理由として考えられるのは、あえて『カッコいいデザイン』や『カッコいいサービス』を目指さなかった点だと思います。メルカリを見ると、ベースのデザインが大衆的であるだけでなく、出品者が自宅の床で撮った適当な写真が無数に並んでいます。そういった“素人っぽい”デザインやムードが、『私でも手軽に出品できそうだ』と思わせるのではないでしょうか。
一方で、すでにフリマアプリから撤退したLINEの『LINE MALL』は、素人だけでなく業者も出品していたため、プロ仕様のキレイなプロダクト写真が並んでいました。それが結果として、素人の出品への障壁を上げてしまったのではないか、と分析できます。
また、早くからリリースしていたフリマアプリ『FRIL』は、デザインを10~20代女性向けに作っていたので、主婦層や男性ユーザーの中にはとっつきにくいと感じた人もいるかもしれません。後発のメルカリにダウンロード数が追い抜かれた背景には、そうした面も影響しているのかもしれません」
まだまだユーザー数は拡大中のスマホ向けフリマアプリ。手軽に出品できるシステムにくわえ、男女問わず幅広い世代を獲得できる工夫も成功の秘訣のようだ。