ライフ

団塊男は「新しいことをしているようで頭の中は戦前」

オバ記者が団塊男をぶった斬る

 女性セブンの名物記者“オバ記者”こと野原広子(59才)が、世の中に怒りをぶつけるこのコーナー。今回はオバ記者より少し年上の団塊の世代をぶった斬ります。

 * * *
 学生時代のことを聞いただけで怒り出す人がいる。かと思えば、ぷんと胸を反らせて、“武勇伝”が始まるか。どっちにしても苦手な男のひと固まりが、前期高齢者の“団塊の世代”なのよね。

◆かつて天下国家を語った口が、どこまで無責任なの

 つい先日も、ふらりと立ち寄ったクラフトショップの店主がそうで、「東大の安田講堂事件の時は、あの中にいました」と山羊のような顔して、元全共闘の幹部だった過去を語る、語る。

 どんな活動をして機動隊と戦い、留置所はどうだったかという強烈な話をさら~っと。

 で、結論は「結局最後は男同士、いい女の取り合いなんですよ。ぼくですか? まあ、当時、いちばんのマドンナと結婚したから、勝ちってことなんでしょう」

 黙って聞いていれば、男女平等もヘッタクレもない“思想”を気持ちよさそうに。

 あげく、「もし自分の息子がわれわれと同じことをすると言ったら? あはは、幸い娘2人ですから」。昔のクセが抜けないのか、「私」より「われわれ」になりたがるんだわ。

 さらにはその妻とは離婚して、「大金持ちのお嬢さんですから、養育費は払いませんでした」ときたもんだ。

「かりそめにもかつて天下国家を語った口が、どこまで無責任なの」と、皮肉のひとつも言ってやろうとしたけど、立ち上がりざまに腰をトントンと叩かれちゃね。

◆彼らが通り抜けた後にはペンペン草も生えない

 一方、「学生運動? われわれの世代は、みんなやったんですっ」と気色ばんだのは、結婚相談所から紹介された牛顔の男。

 妻に先立たれた彼は、それまで「われわれまでは年金が保障されていますから、まあ、恵まれてますよ。おかげで貯金もけっこうあるし」と余裕をかましていたのに、「あの頃、大学に行ったのは、ある種の特権階級の家の子でしたよね」と、私がちょいと深掘りしたとたんよ。

「特権階級とは何ですかっ!」と、席を立ち上がらんばかりに怒り出し、「あなたね。言葉には気をつけたほうがいいよ。特権階級の意味、わかってんの?」だって。

「でも昭和23年生まれなら、中卒で働く人は大勢いましたよね。私だって集団就職は見聞きしてますよ」と反論すると、「そんな人、ぼくの周りにはいませんよ」と、プイと横向いて、はい、それまでよ。

 団塊男の特徴を、「新しいことをしているようで頭の中は戦前」と言う人がいる。それを「体裁だけつくろう大嘘つき」と解釈する人もいて、ネットでは「自己中心でわがままで独善的。人の意見には耳を貸さず、彼らが通り抜けた後にはペンペン草も生えない」とさんざんな言われよう。

 そりゃそうだよ。ペンペン草って植物じゃなくて“年金”のことだもん。後に続く世代が恨まないワケがないって。

 そんなこんなで、この年代の男とは、“婚活”のつもりで見合いしても、すぐにドス黒い“後妻業”の算段がカマ首をもたげてしまう私。誰か、止めてよ~。

※女性セブン2016年9月29日・10月6日号

関連記事

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン