GAO:私は山口県出身なので、そのころ一人称は「わし」を使っていたんですけど、デビュー前のライブのMCで「わしも一応女性なので、男性のお客さんも応援してください」と言ったんです。すると、会場の空気が止まったんですよ。ライブが終わった後に何人か女性が来て、「GAOさんって女性なんですか?」と聞かれたから「そうだよ」って答えたら、泣きながら走り去ってしまいました。
デビューしてから、たくさん手紙をもらったんですけど、性別と年齢を不詳にしていたので、だいたい1行目に「ごめんなさい」と書いてあったんです。男性と間違えてごめんなさい、という意味なんですけど(笑い)。これは勘違いされ過ぎだな、女性だと言わなきゃいけないと思いました。
――男性からも女性からも、モテモテなんでしょうね。
GAO:全然モテないですよ。音楽をやっている人ってちょっと変わってるので、人気者になることはありますが、それほどモテないんです。たとえばギターリストは1日何時間もギターの練習をしているんですよ。それって、恋人は耐えられますか?
私はボーカルですから、発声の研究でいつ大きな声を出すかわかりません。部屋にいても「あー!」って突然声を出したり歌い出すので、友達が驚きます。街を歩いていても、突然声を出しますから。いかに自分の出したい声に近づけるかで、いつも頭がいっぱいですからね。
――『サヨナラ』は切ない失恋ソングですが、歌詞は実体験?