ライブや握手会の現場で、アイドル自身が手話を使うと、手話で会話をする当事者は満面の笑みを浮かべて手話を返し、そばで見ているファンにはその光景にもらい泣きをしてしまう人もいる。
2010年代になってからは、地下からメジャーまで数えきれないほどのアイドルが活動している。多くのアイドルが握手会などのイベントを開催するなか、応援してくれるファンと一緒に楽しみや喜びを分かち合いたいと願う人ほど、手話をはじめとしたソフト面の対応に熱心だ。今後は、多様な発展した形が見られるのではないかと前出の小川さんは予想している。
「最近のアイドルのライブや握手会には、インドネシアやタイなど英語を話さないアジアからのお客さんの姿が目立ってきたと聞いています。そういったお客さんとコミュニケーションをとるために、語学を習得するアイドルが増えるんじゃないでしょうか。また、お客さんの高齢化もすすんでいるので、高齢者対応できるのが当たり前になっていくかもしれないですね」
アイドルとは、ファンを喜ばせるための努力を惜しまず、行動に移す勇気がある人たちらしい。