小松:若い人はあまり誘わなかったね。
左:だいたい小松、石倉、たまに笹やん。若い人は、年寄りばかりだと思って来ないもん。何言われるかわからないからね(笑い)。
小松:おれたちはみんな現場に泊まっていたんだけど、杏は必ず帰っていたよな。
石倉:それはもう新婚だからねぇ。
左:おれたちは、もうね、家に帰ったって…。
石倉:しょうがないよな? 「何しに帰ってきたの?」って言われるよ。「なんで帰ってきたの」って、さも残念そうな顔をされてさ。
左:「バカじゃないの、アナタ」って、な?
小松:こんなバカ話をしているんですよ、そうすると杏ちゃんっていう子は気取らない子でね。「何の話ですか?」って加わってくるんですよ。あれがツンツンしてたり、嫌な顔されると、やりづらいじゃないですか? いくらおれらが乱暴者だっていったってね、気を使ってしょうがない。
そんな話をしていると、ちょうど杏がインタビュー会場に現れた。5月に東出昌大(28才)との間に双子の子供が生まれた彼女にとって『オケ老人!』は、産休直前までの仕事であり、産後の仕事復帰もまた今作のPR活動ということもあって、特別な作品。他の取材が終わったらしく、「インタビューの途中に申し訳ありません。お先に失礼します」と挨拶に来た杏に、4人の目尻は下がりっぱなしだった。
石倉:こういう行儀のいい子なんですよ。
笹野:いい子だからねぇ。
小松:彼女のおかげでずいぶん和やかな現場になって、やりやすくなったのは確か。
撮影■高柳茂
※女性セブン2016年11月24日号