――まずどのように運営を始めたんですか?
丸山:準備期間のうちに、まず昔の仕事仲間に声をかけました。でも、あんまり安いお金では動いてもらえないから、どうにか予算をつけてもらって、1記事3000~5000円。「安くてごめんねー」なんて言いながら頼んでました。
後から知ったんですが、実はこれって破格に高いんですよね? この額って他の有名なメディアと同じくらいだったりしました。クラウドワークスみたいなサービスを使って素人ライターを雇えば1記事100円なんていうのもザラで……。
――節約しきれなかったんですね。
丸山:はい。でも、100円とかで書かれる記事なんて面白いわけがありませんよね……。そんな風に準備をしていたら、PVが実は月間1万以下しかないサイトだということが発覚して。でも、あてがわれた目標は変わりませんでした。3万が10万になるのと、1万が10万になるのは相当違いますよね(笑)。
相当慌てたので、正式に更新をはじめてからは、PVの稼げるようなことはなんでもやりました。例えばNHKのドキュメンタリー番組には「再放送」があるので、1回目を見た後にその内容を取り上げて記事にすると、2回目の放送の直後にPVが稼げるとか……セコいですよね。芸能人をタダで出したかったので、PR会社の知人に頼って記者会見発表に山ほど行って、どうでもいいような発言をムリヤリ女子の教訓にしてみたりとか……そんな流れの中、自然と行き着いたのは「小エロ系記事」でしたね。
――女性向けのエロ系記事……?
丸山:ライターも全員女性だったんですけど、お任せしておくとエロ系の記事ばっかり上げてくるんですよ(笑)。『an・an』が「セックスできれいになる」って言ってる部分はどこなのか女医さんに聞いてみたりとか、行為の時の手の動きがエクササイズになるだとか……バカでしょ? そういう記事ばっかりだったわけでもないんですが、途中まで順調にPVは上がりましたね。