芸能

ライブハウスでアイドルブーム 動員力はバンドを上回る

ライブハウスで歌う姫乃たまさん

 ライブハウスといえば、かつてはみずから楽器を演奏するバンドマンでなければ立ち入れない場所でした。いま、ライブハウスでもっとも活躍しているのは、アイドルかもしれません。昔に比べて小さなハコが増えたライブハウスの世界に、アイドルが進出したことで色々と変わってきているようです。ライブハウスの世界で起きているアイドルブームについて、地下アイドルでライターの姫乃たまさんがリポートします。

 * * *
 アイドルとメタルの融合を掲げて活動している3人組の女の子「BABY METAL」が、今年も世界中で大活躍しました。全米総合チャートにランクインしたり、8カ国でワールドツアーを行なったり、日本を飛び越えた活動は、成功というより変革と呼んだ方が正しいかもしれません。この変革は、演奏技術が重視されるメタルという音楽ジャンルに対して、アイドル性という不明確な魅力を混ぜたことによって起こったと考えられます。

 日本では、今年も各地のライブハウスで、日夜アイドルイベントが開催されていました。かつてのライブハウスといえば、みずから楽器を演奏するバンドマンたちの世界でした。ところがいま、ライブハウスの世界ではアイドルブームが起きています。

 しかしほんの数年前までのライブハウスには、アイドルが出演するだけでも難しいことでした。以前のライブハウスには楽器を持たない人を出演させない風潮があり、カラオケに合わせて歌うアイドルが出演するのはもってのほかだったのです。

 私が地下アイドルとして活動を始めた2009年頃も、まだ出演できるライブハウスが少なく、今よりもずっとスタッフさん達が厳しかったのを覚えています。なかには、やる気がない様子を隠さず、本番での音調整をわざと間違えられたこともありました。でも最近では、そんな体験をすることは、まずありません。

 振り返るとここ数年は、アイドルにとって活動範囲の広がった期間である一方、ライブハウスにとっては楽器を持たないアイドルが参入してきたことで意識の上でも、プログラムを組む上でも変革が起きた期間だったようです。

 2016年11月29日、下北沢のライブハウス「ろくでもない夜」で、店長の原口雄介さんが、四谷アウトブレイクの店長である佐藤学さんを招いてトークショーを開催しました。ふたりは現在のライブハウスシーンについて、「とても盛り上がっている」と口を揃えます。

 この日、原口さんはライブハウス発の五人組アイドルグループ「ろくでもない女」を披露し、武道館への出演を目指して活動するという、ろくでもなさのない目標を発表しました。

 原口さんはアイドルグループを結成した理由について、「ライブハウスも面白いことを仕掛けていかないと生き残れない」と話し、それを受けて佐藤学さんは、「最近のアイドルは下手したらパンクバンドよりもパンクな時がある。自分をいかに売り込むかが大事なので、ライブでもトークでも全力でやってくるし、ライブハウスもその面白さに気づき始めています」と話しました。

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン