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プーチン大統領 本音は遅刻時間と足元に出る?

 今回の首脳会談、やっぱり安倍首相は3時間近く待たされた。だがこれまで、遅刻した相手と遅刻した時間を見てみると、そこには相手国との間に抱える問題の大きさや、会談相手との心理的距離や信頼関係の度合いが関係していると捉えることもできるだろう。

 ウクライナのティモシェンコ首相の時は3時間、ローマ法王フランシスコは13年に50分、15年に1時間、エリザベス女王は14分、アメリカのケリー国務長官は3時間、インドのモディ首相は1時間、ドイツのメルケル首相は4時間15分、岸田外務大臣は1時間50分。しかし中国首脳や財界要人、ロシア軍や治安機関関係者らとの会談には遅刻しないというのだ。

「中国とは強い信頼関係にある。日本とはその水準に達していない」と、来日直前、クレムリンで行われた日本の報道機関のインタビューに答えている。信頼関係や親密さによって計られる優先順位が、遅刻の一番の理由かもしれない。

 嘘は言わないが本音も見せず、本心を掴むのは至難のワザといわれるプーチン大統領だが、本音がちらりと見えたかも?と思う仕草をすることもある。

 それは足先だ。各国首脳と比較すると、プーチン大統領は足先やつま先をよく動かす。人は自分がどんな表情をしているかは意識できるが、足先がどう動いているかは気がつかないものだ。動物行動学者のデズモンド・モリスは『ボディ・ウォッチング』で「足は身体のどの部分より正直に、考えていることと感じていることをそのまま伝える」と書いている。

 ペルーの首都リマで行われたAPECで、フィリピンのドゥテルテ大統領と初めて対面した時のプーチン大統領の足に注目しよう。ドゥテルテ大統領にとって、プーチン大統領は「英雄」と慕う相手。そんなドゥテルテ大統領に持ちあげられ、プーチン大統領は気分がよかったに違いない。

 なぜなら、背もたれにもたれて、前に投げ出した足を交差させていたからだ。この姿勢だと、不測の事態が突然起きてもとっさに対応することができない。そのため、自分に自信があるだけでなく、その場を快適に感じ、一緒にいる人に心地よさを感じていなければ、この仕草をすることはない。

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