スポーツ

箱根駅伝、人手不足により五輪スター選手が給水に登場?

給水係にも注目集まる(撮影:西本氏)

 ついに箱根駅伝が迫ってきた。陸上長距離専門ウェブメディア「EKIDEN NEWS」の“博士”こと西本武司氏と相棒の“マニアさん”による、観戦ガイド【9区】をお届けしよう。

◆23.1km 区間記録:1時間8分1秒/篠藤淳(2008年、中央学大)

【1月3日11時5分 】9区に「下りのスペシャリスト」が起用されるワケ

 往路2区でエースを苦しめた戸塚中継所前の急坂と権太坂の上りは、復路9区では下りになる。そのため9区には下りで“実績”のある選手が起用される。

 青学大の原晋・監督は2013年に山下り6区を走った藤川拓也(現・中国電力)を翌年から2年連続で9区に置いた。前回起用された中村祐紀(3年)は、序盤5kmが下りでコースレイアウトも9区に似ている世田谷246ハーフ優勝者。前回6区区間2位の小野田勇次(2年)、2016年の世田谷1位の鈴木塁人(1年)あたりが起用されたら「やっぱり下りは“専門職”だからな」と呟いて周囲から一目置かれる存在になりたいところ。

【1月3日11時50分頃】五輪スター選手が給水に登場!?

 2015年、早稲田大9区の柳利幸(現・日立物流)の「給水員」は同じ競走部所属で後にリオ五輪400mハードル準決勝に進出する野澤啓佑(現・ミズノトラッククラブ)だった。同じく早稲田大では2013年の3区で大迫傑(現・ナイキ・オレゴン・プロジェクト)に、やり投げロンドン五輪代表のディーン元気(現・ミズノ)がボトルを渡した例も。

 16の給水地点に人員を配す他にタイム計測員なども必要なので、長距離部員だけでは人手が足りず、短距離や投擲の選手も駆り出されるのだ。今回も“思わぬ給水係”が出てくるかもしれない。

※週刊ポスト2017年1月1・6日号

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