ファン自身も結婚・出産など人生の節目を経験し、“中年男性”になった彼らの喜びも悲哀も丸ごと受け入れて、5人の存在が日常の一部と化していた。元ジャニーズファンの作家・宮木あや子さんが語る。

「絶対に壊れないはずの頑丈な何かが、かまいたちみたいな被害にあって突然壊れた感じ。壊れたけど代替品がないから、その破片をどうしても捨てられない。人生や心身のどこかを無理矢理引きちぎられたようなものです。

 私も含めて、一部のファンは応援が“依存”のレベルに達することがある。来週あの人がテレビに出るからそれまで頑張って生きよう、3か月後の新アルバムを全種買うためにたくさん働こう、とか。『あなたがいるから生きられる』という原初的な感情にまで行き着くんです。彼女たちにとって、SMAPの解散は生きること、働くことのモチベーションを失うに等しい出来事だったのです」

 だからこそ、ライブも会見もないという、このやるせない終焉に、ファンは自分なりに“けじめ”をつけようともがいてきた。

《解散は事務所の意向で、メンバーの意志ではない》
《メンバーの絆は本物。解散撤回もあり得る》
《実際は一時的に活動休止するだけ。5人の再結成は近い》

 ネット上には今も真偽不明の情報が溢れている。多くのファンが、有象無象の書き込みから解散を納得させてくれそうな“材料”を探し、能(あたう)限りの祈りを胸に生きてきた。

「でも大晦日の慰労会さえ木村くんが来ないとなると…。僅かな望みすら断たれたようで、泣けてきますね。森くんまで駆けつけたのに木村くんは不参加って、どういう状況なんだろう。最後まで徹底的にファンの気持ちを裏切るんでしょうか。心が折れました」(木村ファン)

※女性セブン2017年1月19日号

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