「ぼくが大切にしているのは、その人物の反射神経。ある出来事が起こったときに、どう返すか? どう動くか? ということ。ラッキーなことに、沖田の反射神経にはうなずける部分が多いんですよ。もちろん、越えなくてはならない高いハードルもそこには存在するわけだけどね」
そう語る彼の瞳はキラキラと輝き、真っ直ぐに前を見つめている。
「今回は、撮影に入る前に、みんなでたくさんの“試食”を重ねることができました。そして『もうお皿に載せてもいいですよね』というところまでやって、今度は現場でもっとたくさんの人たちとの“盛りつけ”が始まるんです。できあがった料理(ドラマ)をみなさんが『ちょっと食べてみようかしら』と思ってくれたら嬉しい。もちろん、おいしかったらガンガン食べてほしいですね(笑い)」
4月に映画『無限の住人』の公開も控え、2017年からは俳優としてますます活躍が期待される木村。
「“俳優”という名札はみなさんがつけてくれるもので、それはぼくが選ぶべきものじゃないと思うし、もっと言えば、誰かが必要としてくれているという事実がないと、存在している意味がないんですよ。
自分がやるものをチョイスするのはぼくらがやる作業じゃない。だから、ぼくを必要としてくれている人がいてくれるのだったら、これからもものづくりをしていきたい…させていただきたいと思っています」
私たちが木村拓哉に見せてほしい物語は、まだまだたくさんある。
【Profile】きむら・たくや●1972年11月13日生まれ。東京都出身。1991年、SMAPのメンバーとしてCDデビュー。数多くのドラマ・映画に出演する。出演作品は『ロングバケーション』『HERO』(フジテレビ系)、『ビューティフルライフ』『華麗なる一族』(TBS系)、映画『武士の一分』など多数。2017年1月15日スタートのドラマ日曜劇場『A LIFE~愛しき人~』(TBS系/毎週日曜夜9時~)に主演。4月29日には映画『無限の住人』の公開が控える。
※女性セブン2017年1月19日号