オバ:モラハラがまだ曖昧なのですが、先生はどう定義していますか?
松崎:モラールというのは、仕事に対する士気や意志。そういうものを潰す、削いでいくような言動がモラール・ハラスメントです。一般的なモラルではなくて、モラールのほう。
オバ:やる気を失わせる言葉の暴力?
松崎:そうですね。本来なら、チームの中でケーススタディをしながら改善法を探るべき課題などを、上司が部下を一対一で、ネチネチと雪隠詰めにしていくのが典型的なモラハラです。
オバ:雪隠詰め……。先生、ここで再現できますか?
松崎:あ、いいですよ。じゃあ、いじめていいですか?
オバ:はい、いじめてください。よろしくお願いします。
(途端に、松崎氏の目が据わる。不敵な笑み……)
松崎:この間、オバタさん、こう言っていたじゃないですか。で、オバタさん、ここまでにこれ、まとめてくるっておっしゃっていたじゃないですか。
オバ:はい、申しました。
松崎:それが今回、ちょっと違う方向になったのは、どういうことですかね。
オバ:ええと、自分なりに当初の計画に沿って……。
松崎:(ノンブレスで一気に)自分なりとか、そういうこと言う必要はまったくなくて、この間おっしゃっていたことが実現できなかったということは、具体的に事実としてどういうことなのか、それを教えてもらえるかな。
オバ:あ、事実としては、え、確かにおっしゃるように、まだ……。
松崎:確かにとかじゃなくて、事実だけを並べてくれない? 時系列で並べてくれない?
オバ:ええと、それは事実、
松崎:(以下、オバタの言葉を食い気味に)この間、提示したのは、1月9日だったでしょ。
オバ:はい。
松崎:それが、2度目の今回、今日は1月の24日じゃないですか。
オバ:はい、今日は、
松崎:その15日間に、どこでこれがどう変遷していったか、その分岐点から明確にして教えてくれれば、それだけでいいんだよ。
オバ:ええと、今、ちょっと頭が混乱して、
松崎:混乱しているとかじゃなくて。別に考えなくていいんだよ。
オバ:え?