芸能

伝説女優・白石ひとみ 19年ぶりに沈黙破ったインタビュー

 引退後、公の場から姿を消していた伝説的AVアイドル・白石ひとみ(45)が19年ぶりに沈黙を破った──。その肉声インタビューをお届けする。

 * * *
 ラストヌードを撮影したのは20年以上前ですが、今でも鮮明に覚えています。

 フランスのノルマンディー海岸にある町、カブールに1週間程滞在しました。宿泊先は築100年を超える古いホテルで、私の泊まった部屋は『失われた時を求めて』などで有名なフランス人作家、マルセル・プルーストが執筆のためによく使用していたそうです。

 初日の撮影が終わり、そろそろ寝ようかなとベッドに入った瞬間、電気が消えて真っ暗になりました。停電かと思いましたが、なぜか浴室のグリーンの光だけが急に点滅し始めたんです。「プルーストの霊が出た!」とすごく怖くなって、スタッフと部屋を変えてもらいました。

 学生時代はどちらかというと地味な方で、もともと芸能界とかAV業界のような表舞台には興味がありませんでした。街でスカウトされて、遊び半分で事務所について行きました。

 そこで見せてもらった作品に、偶然にも高校の先輩で、校内で有名な美少女だった星野ひかるさんが出ていたんです。それで、星野さんのいる世界ならやってみてもいいかもと心変わりしました。

 1990年にデビューしましたが、雑誌に宣伝記事が出たことで親にバレてしまい、辞めさせられました。でも、親に怒られたから辞めた、というのは情けないなと思い、親を説得し1年後に復帰したんです。

 でも、「縄で縛られるのは嫌」など私はNG項目をたくさん作っていました。今考えれば、わがままな娘をよく女優として使ってくれたなと思います。

 ラストヌードとなったのはAVを引退後、22歳の時の作品です。カメラマンの勧めで、最終日に髪をばっさり切りました。こんなに短くしたのは、中学校のソフトボール部でファーストを守っていた時以来でした。髪を切ったことで、外見だけでなく内面もすごく軽くなって、笑顔が増えました。

 心霊体験から断髪までいろいろあったこの撮影は、今でも大切な思い出です。

●白石ひとみ(しらいし・ひとみ)/1971年12月25日生まれ。東京都出身。1990年『官能姫』でAVデビュー。清楚なルックスと大胆な演技力で人気を博す。1994年にAV女優を引退し、以後女優としてVシネマやドラマに出演していたが、1998年に芸能界を引退した。

※週刊ポスト2017年1月13・20日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
水原一平容疑者の半生を振り返る(C)BACKGRID,Inc/AFLO
《現地レポート》水原一平容疑者「中学時代は帰宅部」同級生が口を揃える“影の薄さ”「騒いでるのをそばで見ているタイプ」「高校の同窓会には不参加」
週刊ポスト
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン