国際情報

朝鮮日報「韓国はみんな狂っている」の警告は韓国民に届くか

週末ごとに左右両派のデモが開かれる AP/AFLO

「韓国はみんな狂っている、まともではない」。ネット掲示板かと見紛うタイトルのついたコラムが、1月27日、韓国最大の日刊紙・朝鮮日報に掲載された。執筆者は日本特派員の経験もある朴正薫論説委員。〈国家が理性を失いつつある〉とまで自国を評した内容は、大きな反響を呼んだ。ソウル在住ジャーナリスト・徐台教氏がレポートする。

 * * *
 朴正薫氏のコラムを呼んで冷静さを取り戻した読者は、こう思ったに違いない。我が国は今、どうなっているのか。韓国で「朴槿恵─崔順実ゲート」と呼ばれる一大スキャンダルの追及が本格化したのは昨年10月のことだ。以降、5か月近い政治危機が続いている。

 朴氏のコラムは冒頭から〈大統領の『ヌード風刺』は芸術などではなく、政治の現実を表すスキャンダルだ。政治はまともでない〉と激しく切り捨てる。これは1月20日から韓国の国会内で開かれた展示会で野党・「共に民主党」議員によって掲げられた、マネの名画「オランピア」をパロディーした作品をめぐるドタバタを指す。

 娼婦とされるベッドに横たわった全裸の女性の顔が朴大統領に差し替えられ、使用人の黒人女性は崔順実氏の顔をしている。使用人が持つお盆の上には美容注射を好んだとする朴大統領への風刺で、注射器が載せられている。

 ちなみに筆者もこの作品を見たが、完全に“アウト”であった。当時、与党のセヌリ党が分裂し、共に民主党が第一党に躍り出たこともあり、同党の驕りを示す一例と言える。

 朴氏はさらに〈大衆の暴走が攻撃性を帯び暴力化する〉との危うさも指摘する。

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン