スポーツ

進撃の侍ジャパン メジャーの高評価は千賀、次いで筒香

小久保監督とともに凱旋帰国できるか

 快進撃を続ける侍ジャパン、最も評価が高いのは誰か。MLBアナリストの古内義明氏がレポートする。

 * * *
 ワールドベースボールクラシック(WBC)が開幕し、日本中を熱狂させている。テレビ視聴率は20%を超え、ドル箱カードの連続。開幕から6連勝と破竹の勢いで、アメリカでの準決勝に4大会連続で進出を決めた。主催するMLB機構も笑いが止まらないだろう。

 WBC開催の表向きの理由は、野球の国際化だが、メジャーの本音は、「選手の見本市」である。これまで、WBCからの「黄金ルート」でメジャー移籍した顔ぶれは過去、松坂大輔、ダルビッシュ有、田中将大、前田健太と、日本のエースばかりだ。

 今大会もメジャーのスカウトが東京ドームから熱視線を送ったが、これまでのような高揚感はあまりない。最大の注目だった日本ハムの大谷翔平が不参加を表明し、トーンダウンは否めないからだ。もっとも、「大谷ロス」があっても、ポスティングシステムや海外フリーエージェントの際にチームが投資するだけの価値のある選手がいるかどうか、確認に余念はなかった。

「世界一奪還」を掲げる小久保ジャパンの雌雄を決する決戦前に、数々の名選手を発掘してきた旧知のメジャーのスカウトたちが侍戦士をどう分析しているか、彼らの声をもとに紹介したい。

 まずは野手。再三に渡って日本のピンチを救っている広島の菊池涼介(26歳)。セ・リーグ二塁手部門でゴールデングラブ賞を4年連続受賞している職人は、MLB公式サイトも「ファンタスティック・プレー!」と取り上げられている。天然芝のマツダスタジアムでプレーする菊池は確かに守備のスペシャリストだが、先輩内野手の苦難が影を落としている。

 過去、松井稼頭央、中島裕之、西岡剛という日本代表の内野手が海を渡ったが、成功と言うには程遠かった。やはりまだまだ内野手に対するアレルギーは抜け切れていない。「天然芝のバウンドに対応できず、さらに2塁ベース上のクロスプレーに難あり」というレッテルを払しょくするのは難しそうだ。さらに、2年連続トリプルスリーという看板を引っ下げるヤクルトの山田哲人(24歳)も、「そこそこ打てるかもしれないが、守るところがないだろう」と手厳しい。

 日本の左右の大砲の日本ハムの中田翔(27歳)とDeNAの筒香嘉智(25歳)はどうだろうか。侍ジャパン史上初となる3試合連続本塁打の中田だが、「打率の低さが気になる」「あの大振りでメジャーの動くボールに対応できるか」と、大砲の多い1塁手での競争に打ち勝てるかについては、ベテラン・スカウトは疑問符をつけていた。それに比べて、筒香は、「チーム打撃ができる」「本塁打より打点を稼げるタイプ」と、外野手として一定の評価があった。メジャー志向という筒香には、時が来れば、挙手する球団がありそうだ。

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
ゆずりあい、ぶつからないように配慮するつもりがまったくない「どかないおじさん」がいる(イメージ、時事通信フォト)
新社会人が戸惑う「どかない系おじさん」 大柄な男性には場所をゆずり、女性が接触すると怒鳴り散らす
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン