だが、そうした批判をものともせず、文氏は高支持率を保っている。だからこそ韓国国内では、「文在寅大統領が誕生したらすぐ、米国を後ろ盾にした韓国軍部によるクーデターが起きる」という懸念が真顔で語られているのだ。潮氏はこう指摘する。
「気になる動きがあるのは確かです。大統領不在という政治的空白にもかかわらず、THAADの配備は急ピッチで進んでいる。日韓の日韓秘密軍事情報保護協定(GSOMIA)にしても、韓国の国防の現場は文在寅氏の路線とは真逆の姿勢を取っています。
文在寅氏はTHAADもGSOMIAにしても反対の立場ですから、大統領に就任してこれをひっくり返したらどうなるのか。即クーデターという展開になるかはともかく、文氏を引きずり降ろす動きが顕在化する可能性はあると思います」
※週刊ポスト2017年4月14日号