「韓国では過去に全斗煥、盧泰愚という2人の大統領経験者が収賄や不正蓄財の容疑で逮捕されていますが、いずれも2000億ウォン以上の罰金、追徴金を科されています。
韓国では、権力者が逮捕されて死刑や長い刑期の判決を受けても、すぐに恩赦されることが知られていますが、罰金に関しては長期間かけて完済を求められる。1997年に判決を受けた盧泰愚は2013年に払い終えた。全斗煥は滞納を続けていたが、2013年に朴政権下で全斗煥の財産を差し押さえる、いわゆる『全斗煥追徴法』が成立しました。その結果、全氏は20年までに未納分を完済すると発表しました」
朴氏にそこまでの支払い能力があるとは考えにくいが、「共犯である崔被告がある程度の割合を負担するのでは」(同前)とみられている。
元大統領の財産を差し押さえる側だった朴氏が、巨額の罰金支払いを命じられる立場になったことは歴史の皮肉である。
※週刊ポスト2017年4月21日号