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猫ファーストにリフォームした家 重要なのは広さより高さ

猫が住みやすい家で大事なのは広さよりも高さ

 大きな癒やしを与えてくれる猫。完全室内飼いのケースも多く、なかには猫のサイズや動きに合わせて、室内を改造するという愛猫家もいるという。

 猫も人も幸せに暮らせる家づくりを提案する『ネコアイ』を主宰する一級建築士の清水満さんは、愛猫家向けにリフォームを手がけている──。

 ステップをぴょんぴょん跳び回り、箱の中でひと休み。グレーの毛並みが美しいアビシニアンのアビちゃん(3才)は、人懐こい性格。

「アビは活発だから、部屋の中をぐるりと走れるようにオーダーしました」と話すのは、ご主人の中岡章紀子さん。この家のリフォームを手掛けたのが清水満さんだ。1LDKで広さがない分、高さを利用して猫が走り回れるような“猫ファースト”の家にしたという。

 壁に設置したキャットウォークやステップは奥行約20cm、段差は上り下りしやすい30cm。すべてアビちゃんのサイズを測り、仕上げてある。また、猫は狭くて身を隠せる場所が好きだということで、キャットウォークにボックスを配置。直径15~20cmの穴を開けて行き来させている。

 個体差によるが、猫は体高の5倍はジャンプできる。成猫で体高30~40cm前後なので150cmはぴょんと飛べる。中岡家のキャットタワーは、その高さに合わせて、天井で突っ張るタイプを使用している。

 猫の生態に詳しい今泉忠明さんによると、猫にとって快適なのは、広さより“高さ”。獲物を見下ろせて、身の安全も確保できる高い場所があると猫は安心して過ごせるという。猫のためのリフォーム事例は年々増えている。アビちゃんは、快適な部屋のおかげでストレスがないせいか、おしっこの失敗や壁や家具で爪をとぐなどの問題行動がまったくない。

※女性セブン2017年5月11・18日号

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