【4】捧げ物の中には「女性」
高麗時代後期から李氏朝鮮時代には、多くの女性を中国に貢いだ。貢女(コンニョ)と呼ばれる。娘が貢女の候補になった際には、娘の顔に傷をつけたり出家させたりして連行されるのを避けようとした親もいた。
【5】事大主義
「大に事(つか)える」こと、すなわち、強い国や強い勢力に従うことを指す。小国が生き残るための知恵とも考えられるが、〈はっきりした自分の主義、定見がなく、ただ勢力の強いものにつき従っていく〉(日本国語大辞典)から、時に外交などにおいて政策が一貫しないことがある。
【6】両班(ヤンバン)
李氏朝鮮時代は、「両班」「中人」「常人」「賤民」という差別的な身分制度があった。両班は特権的な支配階級で、官僚機構を作った。また両班は労働を蔑視し、「箸、本より重い物は持たない」とも言われた。