写真を撮るため最後列に陣取っていたら、幹部がやって来て別室に呼ばれた。フリーランスである私の名刺には媒体名がない。まがい物と判断され追い出されるのかと冷や冷やしていたら、2階の応接間に通され、真鍋組の池田組長や古川組幹部、山健組の直参たちと面会することになった。
記者会見の是非について率直な感想を聞かれたので、取材者としては大歓迎と答えた。ただし神戸山口組にも言い分はあるし、内容にかかわらず、事実関係の裏を取ることはくどいほど説明した。
「じゃああっち(神戸山口組)に呼ばれたら、鈴木さんは行くんですか? ちゃんと書いてくれたら、こっちもそれなりの対応をしようと思ってるんですけどね」
呼ばれなくても、応対してくれなくても行くと答えた。どちらかの肩を持つことはないということも。すると、池田組長はこう言った。
「的に懸けられる(命を狙われる)ことは覚悟でやっている。我々はそれだけ真剣です。たとえばネットには、もうあれこれ根も葉もない噂が飛び交っているわけです。織田代表が人事に不満を持って飛び出したとか、偽装だろうとか。マスコミさんには憶測で書いて欲しくなかった。こちらの真意をすべて伝えたいので、記者会見をやることにした」