食器洗いの後、シンクもきちんと洗っているはずなのに、「いつの間にかくすんでくる」「乾くと水あかが浮き出てくる」ということがある。その原因は、水あかと石けんカスだ。自身の名を冠する水あか洗剤『茂木和哉』は累計100万本の売り上げを突破した、洗剤のエキスパートで『きれい研究所』社長の茂木和哉さんが解説する。
「水を使うシンクは、使用後、石けんなどの泡がなくなるまで水で洗い流さず、濡れたままにしておくと、石けんカスがたまります。また、きれいな水でも、水が蒸発する過程でカルシウムやマグネシウム、鉄分などのミネラルが残ってしまい水あかに。
これを防ぐには、シンク洗いの最後にマイクロファイバーなどの布で水滴を拭き取っておけばいいんです。毎日拭くのは負担かもしれませんが、汚れがこびりついて固まる前に拭いておくことが大切なので、月2回はシンクを磨きましょう」
水あかはアルカリ性なので、できて1か月くらいのものなら、クエン酸などを使った酸性タイプの洗剤を使えば中和でき、こすり洗いすれば落とすことができる。
だが、硬くなった水あかは、研磨しないと落としきれない。これにはクリームタイプの水あか洗剤がおすすめ。ただし、水で薄めると効果も落ちるので、必ず水気を取ってから使うこと。空き缶などを置いてできた「もらい錆」も、この方法で落とせる。以下、シンク洗いのポイントだ。
【食器洗い用洗剤を全体にスプレー】
食器洗い用の中性洗剤とスポンジでシンク全体を洗う。排水口のヌメリや黒ずみは、泡タイプの漂白剤をスプレーし、5分ほど置いて洗い流し、水気を布などで拭き取る。
【スポンジに水あか取り剤を浸けて磨く】
水あか取り効果のある洗剤を10円玉くらい、硬めのスポンジにつけ、目立たないところで傷がつかないか確認した後、シンク全体に塗り広げる。1か所につき、縦、横、円を描くように、それぞれ3回くらいずつこする。そのまま約10分放置し、再度こすり洗いしてから水で洗い流し、布などで水分を拭き取る。
【IHの輪じみも水あか取り洗剤で!】
通常の洗剤では落ちないIHの天板の輪じみも水あかが原因。上記の要領で落とせる。
※女性セブン2017年5月25日号