当時SS産駒がいるのは名門厩舎に限られていました。牡馬ならばすべて種牡馬になっていくような勢いがあり、事実後継種牡馬も次々に結果を出していました。
だから2007年にウオッカが勝ったのは特筆モノかもしれません。父タニノギムレットはブライアンズタイム産駒。1997年のサニーブライアン、1994年のナリタブライアンとかつてはSSと種牡馬人気を二分していました。
●すみい・かつひこ/1964年石川県生まれ。2000年に調教師免許取得、2001年に開業。以後15年で中央GI勝利数23は歴代3位、現役では2位。今年12週連続勝利の日本記録を達成した。ヴィクトワールピサでドバイワールドカップ、シーザリオでアメリカンオークスを勝つなど海外でも活躍。引退馬のセカンドキャリア支援、障害者乗馬などにも尽力している。引退した管理馬はほかにカネヒキリ、ウオッカなど。『競馬感性の法則』(小学館新書)が好評発売中。
※週刊ポスト2017年6月2日号