実はこの私、目の前で終了という経験が多い。去年の年末ジャンボ宝くじ、3軒目でやっとたどり着いた売り場で、「ハイ! 売り切れました~」と並んで10分くらいで売り場のシャッターが下りたり。年始の初詣で、参拝の混雑を防ぐ為に一旦ロープで参拝者を区切るのですが、見事私の前で力強くロープは張られ、家族はギリギリセーフ。なので新年早々、私1人警備員と対面する形で、家族の参拝の背中を見つめたり…。兎に角、私の目の前でよく終了する。
ここからは余談だが他にもあるある。なぜ、私の気に入って使っている口紅やアイシャドーはかなりの確率で廃番になるのか? 「申し訳ありませんが、そのお色だけ今月から…」と言われたり。人気の色だから売り切れたのね、と自分を慰めるけれど、よく考えてみたら増産できないの?と後からハテナも浮かぶ。
疑問は止まらない。こうなったら日常あるあるだ。
なぜ、アイシャドーのパレットは均一に減らず、特定の色だけがどんどん減るのだろう。(ちょっと論点外れてきたけれど…)なぜ、明らかに使わない色はよく使う色と隣り合わせに入っているのだろう。そしてなぜ気に入ったコンパクトほど落とし、中が粉々に割れてしまうのだろう。痩せるぞ~と思った矢先に人からいただくおいしそうなスイーツたち。
あー書き出してみたらスッキリした。女性はみんな“あるある”な日常と闘っている。私は想像する。コーンパンを余裕で買う自分を。ギリギリあなたまでOKと、境内に張られるロープより前にいる自分の背中の開放感を。落として好きな色だけ残るアイシャドーを見つめる笑顔。痩せるぞと思った矢先にお友達から「群馬行ったからこんにゃく買ってきたよ!」と贈られる瞬間を――私は行列に惹かれる。こんな思いで今日も行列に並んでいる。
撮影■渡辺達生
※女性セブン2017年6月8日号