当時カイロに留学して小池と知り合った元留学生の女性によれば、「小池さんがカイロ大学に入る前に受講したアメリカン大学のアラビア語特訓コースは、一流企業や大使館などの金銭的サポートを受けたエリートが多く通っていた。当時の金額で年間100万円もの学費を払って受けるプログラムだった」と話す。
小池は当時、留学生としては「前代未聞」と言われる行動にも出ていた。レバノンまでイタリア車の『フィアット』の中古車を買い付けに行き、エジプトに個人輸入したというのだ。当時の留学生らによると、自動車を乗り回す日本人留学生は他にいなかったという。“貧乏学生”らしからぬ金の使い方ではないだろうか。
◆一輪の薔薇をくれた
カイロで小池の話を聞いて回ると実はエジプト国内の実力者に、世話になっていたとの声も聞かれた。カイロの日本人コミュニティの関係者は、「小池さんのことは、エジプト人の有力者がホームステイ先から学校の推薦状に至るまで世話をしていたと聞いています。その人物は、アブデル・カーディ・ハーティムという男性で、エジプトで初めての情報相を務めた大物です」と語る。
また小池は父親がカイロでビジネスをしていたことから、エジプト中枢にコネがあったという証言もある。同志社大学客員教授でカイロ大学で博士号を取得しているイスラム教学が専門の中田考が話す。