国際情報

“国防幼稚園”化の韓国軍 徴兵制度を疑問視する声も多い

徴兵検査を受ける韓国の若者 Yonhap/AFLO

 対北朝鮮で世界が緊迫する一方、韓国の国防がおかしなことになっている。韓国軍では、軍人による買春、集団リンチ、2日間でチョコパイ180個を食べさせる「食拷問」や水2リットルを一気飲みさせられるなどのイジメが横行し、風紀の乱れが尋常ではないという。在日韓国人ジャーナリストのコナー・カン氏が、いまも続く徴兵制と韓国軍の現実について報告する。

 * * *
 イジメが横行するような環境で、若い兵士の士気が上がるなど望むべくもない。相次いで発覚した不祥事で、国民の軍への信頼は地に堕ちている。

 息子を送り出す家族、特に母親は兵役中の我が子のことに気が気でなく、軍も対処を迫られているようだ。現在、韓国の各部隊では所属する兵士の家族が部隊関係者といつでも電話で話すことができるという。軍内部と、軍人の家族が自由にコミュニケーションできる環境ができているのだ。そのせいで、家族からは「息子の写真を送ってほしい」「部隊での役割を変えてほしい」などの“請願”がひっきりなしだという。

 韓国国内では、過保護な親とそれに対処せざるを得ない軍を「国防幼稚園になった」と揶揄する声もある。兵役前に有力者に金銭を渡し、“安全な部隊”への配属のために口利きを依頼する親も少なくない。かつては「男には軍隊経験が必要だ」とする風潮があったが、今や、徴兵制度そのものの必要性を疑問視する声も多い。同様に、職業軍人の質も低下しているとの指摘も。40代の元将校が語る。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン