「メガマウスの頭部には、微弱な電磁波をキャッチすることで餌の位置を把握する『ロレンチーニ器官』という部分がある。
海底プレートのズレによって起こる巨大地震の場合、地中の岩石が破壊される際に微小な電磁波が発生する。これを感じ取ったメガマウスが、『日本近海に餌がある』と勘違いしているのかもしれない」
一方、サメ研究の第一人者で北海道大学名誉教授の仲谷一宏氏は、メガマウスと大地震の関連性には懐疑的だ。
「メガマウスに地震を察知する能力があるかどうかは、科学的に証明されていない。
メガマウスは春先から5月にかけてインド洋から黒潮に乗って日本へとやってくるともいわれている。つまり、この季節の発見は比較的多いのです。2つの地震との一致は偶然でしょう」
これまで日本でメガマウスが発見されたケースと、その2か月後までに発生した地震を上掲の表に記した。発見場所と震源が離れているケースが多い。信頼度は微妙かも。
※週刊ポスト2017年7月14日号