今回の中傷合戦には両党の党首も参戦した。共産党の志位和夫委員長は6月23日の街頭演説で、「品のないことをいっているが、公明党は共謀罪法という民主主義を壊す最も凶暴な悪法を通した」「人の悪口を言う前に自ら胸に手を当て反省することが先」と当てこすり、対する公明党の山口那津男代表は6月26日の街頭演説で、「ウソを平気で言える共産党の体質は本当に困ったもの」と批判を繰り返し、支持者の喝采を浴びた。
◆「やり方がきたない」
対立激化の理由を宗教学者の島田裕巳氏はこうみる。
「両党の仲が悪いのは、どちらも、いわゆる低所得層の労働者を取り込んで発展してきた競合関係だからです。とはいえ都議選での公明党の攻撃は激しかった。公明党の草創期に共産党と戦った“かつての若手”が、定年を迎えて創価学会壮年部に帰ってきたことが影響しているのではないか」
今回の騒動に関して公明党広報部は、「共産党のやり方が『きたない』ことを理解したという声が寄せられている」と胸を張った。
一方の共産党広報部は3Kツイートについて、「ヘイトスピーチと同列視されるようなツイート」とバッサリ。さらに「国民の批判を無視する政党は、厳しい審判が下されるだろう」と、投開票日前に結果を“預言”までしてみせた。元共産党参院議員の筆坂秀世氏は、公明党の“かつてない危機感”を指摘する。