ライフ

作家・原田マハ氏が解説、生きている内に見るべき名画の数々

真珠の耳飾りの女((C)Super Stock/アフロ)

 美術館を訪れ、1枚の絵の前に立つ。その意味について、名画を中心にストーリーが展開するアート小説を数多く執筆している作家・原田マハ氏が語る。

「そこは作品を描いた画家がいた場所。画家の魂が最もこもっている場所なのです。フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』を見ている自分が立っている場所に、フェルメールも立っていたんです。実際の絵を見に行くことの素晴らしさのひとつは、この体験ができることです」

 過去に商社でのアートコンサルティングや、森美術館(東京・六本木)で展覧会を企画するキュレーターを務めるなど、アートの専門家として活躍していた原田氏が作家に転身したのは40歳を過ぎてからのこと。

「子どものころから絵を見るのも描くのも大好きでした。物心ついたころから、自分の傍らには絶えず何らかの形でアートがありました。それで大学卒業後、美術の仕事に20年近く携わってきましたが、“大好きな絵をより多くの方に知ってもらいたい”という思いはずっと変わっていません。好きな絵が登場する小説を書けば、アートに興味のない方にもその絵を知ってもらえると思ったんです」

 原田氏が6月に上梓した著書『いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画』(集英社新書)は、美術史において大きな転機を与えた絵画、美術の新時代の幕開けとなった革新的な絵画など26作品を、独自の視点と体験を交えて綴った1冊だ。数多くの歴史に残る名画の中から、どのような基準で選んだのか。

関連キーワード

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン