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コラム

2017.07.18 15:00  マネーポストWEB

空き家は“売る”のが最も賢い選択 売値よりも処分を優先

空き家は“ある”だけで、お金がかかる


 日本の法律では、土地の所有権を譲渡(売却もしくは寄付など)しない限り、必ず税金を取られる。つまり、空き家はただ、“ある”だけで、お金がかかるのだ。そのため、住まないのなら、売るのが最も賢い選択だ。

 売却を考えるなら、まずは、相場価格を知るところからスタートしよう。不動産の調査・コンサルティングを行うスタイルアクトの沖有人さんは、こうアドバイスする。

「空き家周辺の売り物件のチラシがあれば、その広告価格の90%が目安相場です。また、全国の中古マンション相場なら『住まいサーフィン』、土地相場なら『スタイルランド』という専門サイトを活用しても目安相場がわかります。地方なら地場の宅建業者に相談しましょう」(沖さん)

 相場がわかったら、次に、建物つきで売るか、修繕してから売るか、更地にしてから売るかなどを検討する。

「更地にすると税金が高くなるので、現状のままで売り、成約時に解体費や修繕費などの“瑕疵分”を割り引く方法がおすすめ」(沖さん)

 ここで大事なのは、思っているような値段で売れなくても、高望みしないことだ。空家・空地管理センターの代表理事・上田真一さんは、こう語る。

「実際、3000万円で購入した実家の売却価格を200万円と査定され、さらに解体費用が500万円かかるケースがありました。売って収入を得るはずが、300万円のマイナスとなるため、“だったら売りたくない”とあきらめてしまう。こういうかたが結構多いんです」(上田さん)

 しかし、マイナスが出ようと、買いたい人がいるなら売るべきだという。今後は売りたくても売れなくなり、そうなると、税金や維持管理費で、300万円くらいあっという間に飛んでしまうからだ。将来に負担を残さないためにも“譲渡する”ことが大切なのだ。

◆物納・寄付・相続放棄は現実的に無理がある

 売る以外に所有権を譲渡する方法としては「物納」「寄付」「相続放棄」もある。

「物納」が認められるのは、相続資産はあるが現金がない場合。つまり、破産寸前でないと受け付けてもらえない。

 一方「寄付」は、立地や物件がよく、市町村側が積極活用したい物件に限る。無償譲渡の建物を公共用に活用する例もあるが、個人の寄付申し出に対応することはまずない。

 では「相続放棄」はどうか。相続放棄は相続財産の中に借金などマイナスが多い場合に相続人全員が“遺産を相続しない”と決断するものだ。

「相続発生後3か月以内に相続放棄すると、空き家は所有者のない状態に。しかし相続放棄しても自治体や裁判所から相続財産管理人を選任するようお願いされる可能性はあります」(上田さん)

 譲渡するなら“売る”一択と考えた方がいい。

※女性セブン2017年7月27日号

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