「どちらも過去2度の原監督時代をコーチとして支えた。高橋監督を支える2本柱が生粋の“原ファミリー”になったわけです。これは高橋監督が退任に追い込まれた場合を見据え、原監督の再々登板への環境整備ではないか」(球団関係者)
第1次原監督時代は、1年目の2002年にいきなり日本一を達成。だが、3位と低迷した2年目のオフに勇退。村田・斎藤両コーチも揃って退任した。後任の堀内恒夫監督が2年連続でV逸すると2006年に原氏が再登板し、両コーチもチームに戻った。原氏は監督として12年間でリーグ優勝7回、日本一3回の実績を誇る。
「これまで原氏は『侍ジャパン監督返り咲き』のキャリアを見据えているといわれてきました。次の侍J監督は20年東京五輪の日本代表監督を兼ねる。2009年WBCを制した原氏の就任が有力視されてきたが、7月11日に稲葉篤紀氏の監督内定が報じられた。巨人のコーチ異動発表はその2日後。あまりにタイミングが符合している。
去年まではゲスト解説で東京ドームを訪れても、試合前のグラウンドには下りてはこなかった原氏が、今年はグラウンドで主力選手と談笑する場面が目立つ。そうした変化も関係者の間では話題です」(前出・球団関係者)
2002年の監督就任時に原氏は、当時の渡邉恒雄オーナーに直訴して、親交のあった鹿取氏をヘッドコーチに招聘。今回は、その鹿取氏がGMに就任して「原人脈人事」を断行したわけだ。
「すべて第3次原政権のための布石に見える。2006年の再登板時は、前年にチームが5位に沈み、堀内監督が任期を1年残して退任。高橋監督も3年契約の2年目での低迷です」(同前)
※週刊ポスト2017年8月4日号