ビジネス

昭和の遺物「35年ローン」がサラリーマンを破滅に追い込む

住宅の資産価値が保てる時代はとっくに終わった

 人生でもっとも高い買い物といえば、昔も今もマイホームだろう。購入者のほとんどは最長35年という長期返済型の住宅ローンを組み、万が一ローンが返せなくなったら「売ればいいだけ」と安易に考えている人も多いのではないか。しかし、長きにわたり住宅の資産価値が保てる“土地神話”はとっくに通用しない時代だ。

 近著に『2025年 東京不動産大暴落』(イースト新書)がある住宅ジャーナリストの榊淳司氏が、35年ローン廃止論を唱える。

 * * *
 まもなく、「平成」の世が終わるという。もはや「昭和」は遠くなってしまった。昭和の半ばに生まれた身としては、何とも寂しいものがある。

 昭和を記憶や思い出として大切に扱うのは悪くないだろう。しかし、あの時代に生み出された住宅購入に関する時代遅れなシステムは、なるべく早く改めるべきだ。もはや、昭和のように日本経済は成長しない。人口も雇用も、ましてや給料さえ増えない。

 早急に改めるべき筆頭は、「35年返済の住宅ローン」(以下、35年ローン)だ。これはいち早く禁止にすべきだ。なぜなら今の時代に35年ローンを組む、ということはかなりの確率で自己破産へと導かれるからだ。

 この35年ローンは、そもそも「35年の間、継続して今以上の収入がある」ということを前提にしている。なんという危うい前提だろう。

 今の時代、35年間もの安定収入を見通せる職業が、公務員以外にどれほどあるというのか。東芝のような大企業でも、倒産の危機にさらされているのである。民間企業で35年の雇用が盤石と言えるようなところは、数えるほどしかないはずだ。

 それなのに、多くの人が35年返済で住宅ローンの融資を受けている。これは、ある意味で狂気の沙汰と言っていい。しかし、誰もそのことに異を唱えない。どう考えてもおかしいではないか!

関連記事

トピックス

交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
イエローキャブの筆頭格として活躍したかとうれいこ
【生放送中に寝たことも】かとうれいこが語るイエローキャブ時代 忙しすぎて「移動の車で寝ていた」
NEWSポストセブン
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン