脳は成人すると、ほとんど変化しないとされる。つまり、「不倫脳」を持った人は、相当な強い意志を持たない限り、生涯で何度も不倫を繰り返すともいえるのだ。
高校生の長女、中学生の長男、次女と3人の子供がいながら不倫に走った斉藤に世間は驚いたが、前出の竹内さんは「実は子供の人数が多いほど浮気しやすい」と指摘する。
「女性は2人ほど子供をつくってから浮気する傾向があります。なぜなら、“2人以上の子供がいると夫はそう簡単に妻を見捨てない”ことを本能的に察知しているからです。子供が多いほど夫は1人で子供を育てることが難しく、離婚のハードルは高くなるので、妻の浮気をじっと耐える傾向があります」
実際、「夫以外の人とセックスした女性の割合」と「子供の数」の関係について調べたイギリスの調査(1995年)では、妻の不倫率は「子供なし」で5%、「子供1人」で3%だが、「2人」だと10%、「4人以上」だと31%と、子供が増えるほど増加した。
「女性は50才前後になると閉経を迎え、その少し前から男性ホルモン『テストステロン』が増えるので性欲が高まります。子供が多い=年長の女性ほど不倫が多いのは、そうした理由もありそうです」(前出・竹内さん)
一般には、「不倫脳」の持ち主ほど、合コンに精を出したり、出会い系サイトにはまると思われがちだ。
「実は、不倫を繰り返す脳を持つ人ほど“恋人探し”に縁が遠いんです。同級生や会社の同僚、仕事相手など、身近な人にでも恋愛感情を持てるので、出会いの場に行く必要がない。共演者や主治医などと噂になる斉藤さんは典型的です」(前出・塩田さん)
それでは、男性と女性、どちらに「不倫脳」が多いだろうか。多くの人は「男性」と答えそうだが、脳科学的には男も女も脳に変わりはないそうだ。
「男性の不倫が多いのは、社会的な要因が大きい。女性は結婚すると家事や育児など家庭にこもることが多いので、異性と出会う機会が減る。一方、男性は仕事のため外に出る機会が多いので不倫率も高いんです。なので、男女の社会参加が平等になれば、不倫率の割合も男女で等しくなるでしょう」(前出・竹内さん)
一度のった『不倫型』の恋の天秤は、なかなかおりるのが難しいようだ。
※女性セブン2017年8月24・31日号