芸能

アキラ100%のネタ披露に桂文枝が苦い顔をしていた理由

「落語が持ってる笑いの質を維持していきたい」

 今年74歳になった桂文枝は上方落語会の重鎮だが、古典落語ではなく新作、創作落語のみで勝負してきたことでも知られている。また、ピン芸人No.1を決める「R-1ぐらんぷり」審査員をつとめるなど、「笑い」への探究心が尽きない。古典ではなく新作落語にこだわる理由、R-1ぐらんぷり2017覇者、お盆で股間を隠す芸で知られるアキラ100%のネタを芸としてどう評価しているのか、ノンフィクションライター・中村計氏が聞いた。

 * * *
 創作落語の道に踏み出したきっかけは、早くからテレビやラジオの司会者として活躍し、不特定多数の視聴者の厳しい目線にさらされてきたからだ。

「司会者としてのしゃべり方と、古典落語のしゃべり方に、ずれが出てきたというかね。途中から、古典落語では表現できないものがあるなっていう感じがしてきたんですよね。世間はもっと、いろんなところで笑いに満ちている。それを放っておく手はないと思ったんです」

 1983年に文化庁芸術祭大賞を受賞した代表作『ゴルフ夜明け前』では、坂本龍馬と近藤勇が一緒にゴルフをするという奇想天外な発想で落語界に衝撃を与えた。また、父が子の宿題を手伝う『宿題』、老夫婦の遠慮ないやりとりを演じる『妻の旅行』などでは、日常の中にある何気ないワンシーンを切り取り、誰もが共感できる笑いを生んだ。いずれも他の噺家たちも演じていて、将来、「古典」になるに違いない。

 落語の演目には、じっくり聴かせる「人情話」と、爆笑を誘う「滑稽話」があるが、上方では断然、後者の方が好まれる。

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
日本テレビの杉野真実アナウンサー(本人のインスタグラムより)
【凄いリップサービス】森喜朗元総理が日テレ人気女子アナの結婚披露宴で大放言「ずいぶん政治家も紹介した」
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン