その面でも、極端な話をすれば、誰を粛清すべきか、逆に殺してはまずいのは誰かを判断する情報を、正恩は雪松に頼っているようです。幹部にしてみれば、雪松のお眼鏡にかなうように振る舞うのが得策で、正恩の恐怖政治がエスカレートするにつれ、幹部たちはみんな雪松シンパになり、さらに彼女に権力が集中しているのが現状です」(北朝鮮ウオッチャー)
昨今のミサイルや核兵器の開発は、雪松が主導しているともいわれている。
「軍の中では、正恩の母親が在日出身なので、正恩は“日本に対して強硬姿勢に出られないのではないか”という不信感があるといいます。実際、正恩体制になってから、安倍政権と日朝協議を始めるなど、親日路線をとったこともありました。
しかし、最近では協議を完全に打ち切り、日本に敵意を向ける北朝鮮国営メディアの発言も増えています。日本に大きなプレッシャーがかかるミサイル発射も頻発し、水爆実験も行いました。その背後には、金正日時代から対米、対日の強硬姿勢が染みついている雪松の存在が大きいといわれています。先日、日本領土を越えていくミサイルを撃ったのも、その一例でしょう」(前出・ジャーナリスト)
実際、雪松は「先軍革命小組」という核ミサイルなどの管理の意思決定を行う組織の事務方トップを務めているという韓国軍関係者の指摘もある。
核ミサイルのボタンを握りしめているのは、正恩ではなく、実は雪松という「美人女帝」なのかもしれない。
※女性セブン2017年9月21日号