ビジネス
2017.09.14 07:00 週刊ポスト
アベノミクス立ち往生 日本社会と経済に巨大リスク残された
問題は、安倍政権がすでに前例のない政策の数々を「途中まで」進めてしまったことだ。一連の経済政策には、失敗した時のリスクもあれば、政策遂行に伴って本来必要だったセーフティネット整備もある。あるいは、高支持率だったからこそ美辞麗句で覆い隠せた嘘や誤魔化しもあった。
「一強」政権から、いきなり「死に体」政権に転落したことで、日本社会と経済にかつてない巨大なリスクだけが残されたのだ。
アベノミクスの中心人物たちの存在感もなくなった。内閣参与として経済政策のブレーン役だった元財務官僚の本田悦朗氏は昨年6月に大使としてスイスに赴任してしまい、大胆な金融政策の舵取り役を担ってきた黒田東彦・日銀総裁も「デフレ脱却という目標達成への道筋が全く見えず、来年4月の任期切れで交代する公算が高い」(同前)とみられている。
いってみれば、“難易度の高い手術に挑戦する”と大見得を切ったものの、開腹しきったところで、メスを握る医師たちが意欲を失ってオペ室から去ってしまったような状況だ。
「危険な状態のまま放置された患者」は、もちろん国民である。
※週刊ポスト2017年9月22日号
関連記事
トピックス

杉咲花、コロナ禍の朝を活気づける演技力 ベテランとも対等に渡り合う
NEWSポストセブン

「最底辺の家庭」で育った40歳の配達員は絶望を考えることもやめた
NEWSポストセブン

チェリまほでブレイク 俳優・町田啓太の「萌えを把握する技術」
NEWSポストセブン

井岡タトゥー論争に“男・山根”が参戦!「JBCは腹を切れ」
NEWSポストセブン

田中麗奈「なっちゃん」から23年!吹っ切れたカジュアルウェア撮
NEWSポストセブン

鈴木保奈美 夫・石橋貴明と「ギクシャク説」浮上も絶大なる支持
NEWSポストセブン

LiSA アパレルプロデュースの副業絶好調、高級車で颯爽と!
NEWSポストセブン

完全復活を間近の渋野日向子 「シブコのコーチ離れ」は本当か
週刊ポスト