○舞の海(内掛け)曙● 1991年九州場所11日目
「『技のデパート』が巨漢力士に見せた『三所攻め』の妙技」
体重103kg差となる対戦。舞の海が立ち合いでフェイントを掛けて懐に飛び込んだあと、内掛けや下手投げを打ちながら、最後は右から渡し込みながら左で内掛けにいくという「三所攻め」で勝利した(なお決まり手は序盤から再三内掛けで攻めていたために内掛けとなった)。「技のデパート」の名に恥じない取組だった。
○大乃国(寄り倒し)千代の富士● 1988年九州場所千秋楽
「53連勝で消えた千代の富士の夢」
九重部屋の2横綱に阻まれてなかなか優勝できなかった大乃国が、53連勝中だった千代の富士に対し、怒涛の寄り倒しで連勝をストップさせた歴史的な一番。敗れた千代の富士は土俵上で座り込み呆然。
■取材・文/鵜飼克郎
※週刊ポスト2017年9月29日号