ライフ

AIよりもいい選択ができる人間でありたい

鎌田實医師が「AIとの付き合い方」を語る

 生活の様々な場面で、AI(人工知能)を活用することが世界中で行われている。ただし、いま利用されているAIは忖度ができない。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師は、将来は忖度するAIが誕生するかもしれないが、あくまでも道具にすぎないAIにすべてを委ねるのではなく、人間が選択と決定をしていくべきだという。

 * * *
「中国共産党を愛していますか?」の問いかけに、「愛していません」。「共産党万歳」と打つと、「あなたは腐敗した無能な政治に万歳するのか」と反論。さらに、中国の夢を問うと、「アメリカへ移住すること」と皮肉を言う。

 この歯に衣着せぬ回答をしたのは、中国テンセントが作った会話型のAI「チャットBot」だ。テンセントは、時価総額30兆円規模の巨大なIT企業。チャットという会話をしながら、深層学習をしていく。

 なぜ、チャットBotは中国においてこんな危ない回答をしたのだろうか。多くの人と会話をしながら、人々のなかにある思いを読み取ったのだとしたら、AIはなかなかの正直者だ。

 中国共産党が新たな脅威と判断したのかは謎だが、チャットBotはすぐに閉鎖。復旧のめどはたっていない。噂によると、デジタル再教育キャンプに入れられたという。政治思想犯を捕らえて、洗脳し、体制に都合のいい思想に改造していく手口を思い出す。

 再教育されたAIは、微妙な質問に対しては「お答えできません」「ぼくはわかりません」などと答えるようになるのだろう。忖度しないAIは、危なくて自由にさせておけないのだ。

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン